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スターターガイド (日本語)

黒猫大福 edited this page Nov 12, 2024 · 10 revisions

OpenUtauとは

OpenUtauの概要、従来のUTAUとの違いなどはチュートリアル (日本語)をご覧ください。

OpenUTAUのインストール

Download Download Download Download

Windowsの場合

  • .zipを解凍した後に、OpenUtau.exeをダブルクリックしてアプリケーションを起動します。
    また、OUを起動するたびに最新のアップデートがあるか確認されます。

MacOSの場合

  • ダウンロードした.dmgファイルをダブルクリックで開きます。アプリアイコンをフォルダアイコンにドラッグアンドドロップしてください。
  • ”appは壊れています”というエラーがでた場合は、FAQ(日本語)を参照してください。

Linux

Archまたは類似のもの(例:Manjaro)

  • AURから openutau-installer をインストールします。(例:yayを使用します。yay -S openutau-installer

その他

  • 自分でtar.gzファイルを解凍し、ターミナルから OpenUtau を起動します。
  • もしくは有志が作成しているインストーラースクリプト を確認してください。

UIの言語選択

OpenUtauはデフォルトではPCの使用言語で、翻訳できない場合には英語で表示されます。手動で言語を変更するには、Tools > Preferencesを開きます。

language

resamplerのインストール

OpenUtauには独自のresamplerである Worldline とwavtoolが内蔵されています。

外部のresamplerをインストールするには、OpenUtauをインストールしたフォルダにある”Resamplers”フォルダに .exe や .dll ファイルを入れます。

Tip

Linuxの場合、Resamplersフォルダは~/.local/share/OpenUtau/Resamplersにあります。

もしあなたがUTAUを使っている場合、すでに持っているresamplerをフォルダ内にコピー&ペーストしてインストールできます。
ResamplerとWavtool(日本語)のリストで互換性があるか確認してください。

トラックを追加したあと、トラックヘッダーの右下にある歯車マークを押してresamplerとwavtoolを選択することができます。その場合、現在選択されているresamplerと互換性のあるwavtoolだけが選択されることに注意してください。例えばWorldlineを選択している場合、wavtoolは"simple"または"convergence"のみが選択できます。

シンガーのインストール

UTAU音源やENUNUモデルなどのボイスバンクはOpenUtauではシンガーと呼ばれます。
シンガーは ツール > シンガーをインストール からインストールできます。

install voicebank

システム言語が日本語でない場合、日本語OSで作られたzipファイルを解凍すると、多くの場合ファイル名が文字化けします。 シンガーをインストール ツールを使えば正確なファイル名で解凍することができます。ファイル名が正しく解凍できるのであれば、手動で解凍することもできます。

シンガーをインストールする時、ファイルをエンコードするオプションウィンドウがポップアップします。エンコードが思ったようにいかなかった時、このオプションを使用することができます(例えば、日本語ボイスバンクを中国のユーザーが作った場合など)。どのようにエンコードされるかをリストで確認できます。

select file encoding

追加でシンガーのあるフォルダパスを設定することもできます(UTAUのvoiceフォルダーなど)。

ツール > シンガー メニューからどのようにシンガーがインストールされたかを確認できます。

プロジェクト

プロジェクトの作成

OpenUtauを起動すると、新しい空のプロジェクトが開かれます。
ファイル > 新規作成から新しいプロジェクトを作成することができます。

new project

テンポと拍子

テンポと拍子を変えるには、左上の角にある表示をクリックしてください。

tempo timesig

拍子は、分子に任意の正の整数を、分母に2のべき乗の数字を入れることができます。 テンポは、小数を含む任意の数字にすることができます。

拍子ラベルを右クリックをすることで、テンポと拍子を途中で変更することもできます。

tempo and timesig change

表情

表情では、UTAUのフラグのように、音符ごとにパラメータを変更できます。表情の種類はプロジェクトごとに保存され、設定を変えるには ツール > 表情 を開きます。

expressions

デフォルトの表情
名前 略称 説明 範囲 デフォルト
Velocity VEL 子音速度(子音部分の伸縮) 0 - 200 100
Volume VOL 音符の音量 0 - 200 100
Attack ATK エンベロープ開始部分のボリューム 0 - 200 100
Decay DEC エンベロープ終了部分のボリューム 0 - 100 0
Voice color CLR ボイスバンクのアペンド/カラー 範囲はありません。オプションから設定。 空白
Resampler engine ENG その場でエンジンを変更する 範囲はありません。オプションから設定。 , worldline64.exe
Gender GEN gフラグ(フォルマントシフト) -100 - 100 0
Breath BRE Bフラグ(ブレシネス) 0 - 100 0
Lowpass LPF Hフラグ(ローパスフィルター) 0 - 100 0
Modulation MOD 原音のピッチのぶれをどれぐらい反映するか 0 - 100 0
Altarnate ALT 重複音素の選択(あ2など) 0 - 16 0
Tone shift SHFT 音域の選択 訳注:変更すると他音階の音素に切り替わります -36 - 36 0
表情の追加

左下にある+または-ボタンを押すことで表情を追加したり削除したりできます。削除できない表情もあります。追加できる表情には、数値タイプとカスタムの2種類があります。

数値タイプでは、名前、略称、エンジンに渡すフラグ、最小値、最大値、デフォルトの値を入力する必要があります。フラグ欄には、数字を含まない単独のフラグを入力する必要があります。プロジェクト全体にフラグをかけたい場合(例:Mt+20)、デフォルト欄にその数字を入力してください。

add expression

カスタムは数値を必要としないフラグ、例えばループ型エンジンのループ/伸縮(,e,Me)の切り替えなどに使用できます。
カスタムしたフラグセットを使うには「,Mt-20Mo20,Mt20Mb50」と入力します。
名前、略称、エンジンにフラグとして値を渡すかどうかのチェックボックス、カスタム値(選択肢)を入力してください。

add options

プロジェクトを開く

プロジェクトファイルを開くには、ファイル > 開く、もしくはCtrl + Oから開くことができます。
ここでは.ustx, .ust, .vsqxファイルを開くことができます。

プロジェクトの保存

OpenUtauのプロジェクトは.ustxファイルで保存されます。
上書き保存をするにはファイル > 保存、またはCtrl + Sを、別名で保存するにはファイル > 別名で保存 を押します。

プロジェクトを保存した後であれば、各パートごとに分かれた.ustファイルをファイル > プロジェクトファイルをエクスポート > USTをエクスポートから出力することもできます。ファイルは元の .ustx ファイルの隣の Export フォルダに保存されます。

音声ファイルの出力

プロジェクトを保存した後であれば、ファイル > 音声をエクスポート > wavファイルを出力から、トラックごとに分かれた.wavファイルを出力することができます。ファイルは元の .ustx ファイルの隣の Export フォルダに保存されます。

トラック

トラックの作成

左のパネルにあるボタンを押すと、新しいトラックを作ることができます。

create track

トラックのインポート

インポートしたトラックは一番下に追加されます。

.ustx, .ust, .vsqx ファイルは、ファイル > トラックをインポートからインポートできます。 .wav, .mp3, .ogg, .flac ファイルは、ファイル > 音声をインポートからインポートできます。 MIDIファイルは、ファイル > MIDIをインポートからインポートできます。

トラックの編集

トラックヘッダーのメニューから、シンガーを選択してください。

select singer

ボイスバンクに合ったphonemizerを選択することで、音符の歌詞を連続音やCVVCなどに自動変換できます。
詳細はPhonemizersページをご確認ください。

phonemizer

日本語用のphonemizer

[か]のように囲われた歌詞は連続音化/CVVC化されません
より詳しい説明は、Phonemizers(日本語)

トラックヘッダーの右側にあるMを押してトラックをミュートし、Sを押してソロにすることができます。
その下にある歯車を押すとトラック設定が開き、wavtoolとresamplerを選択することができます。

また、ボリュームスライダーをクリック/ドラッグすることでトラックの音量を操作できます。右クリックで+00.0にリセットすることができます。

track volume and settings

トラックエリアをクリックすると、新しいパートを作ることができます。ドラッグで移動、右端をドラッグすると長さを変えることができ、右クリックメニューからパートを消すことができます。

edit part

右クリックでパートの名前を変えることもできます。

rename part

パートをダブルクリックすると音符の編集画面を開くことができます。

open part

ナビゲーション

拍子ラベルのバーをクリックすると、再生のカーソルを動かすことができます。また、スペースキーで再生と一時停止を切り替えることができます。

playback

縦にスクロールするには、普通にスクロールして下さい。

verti scroll

横にスクロールするには、シフトを押しながらスクロールするか、上にある横スクロールバーをドラッグするか横スクロールバーの上にカーソルを置いてスクロールしてください。

hori scroll

横向きに拡大するには、拍子ラベルのバーの上にカーソルを置いてスクロールしてください。

hori zoom

縦向きに拡大するには、スクロールバーの上にあるズームアイコンの上にカーソルを置いてスクロールしてください。

verti zoom

音符の編集

ヒントの表示/非表示を切り替えるには、?マークのボタンを押すかキーボードのTを押してください。

tips

ナビゲーション

スクロール・ズーム・再生の操作はトラック画面と同一です。

音符の編集の基本

音符の作成ツールは二つあります。

ペンツール

クリックで音符を作成、右クリックで音符のオプションメニューが開きます。右クリックメニューでは一括編集ツールや歌詞の一括入力などが使用できます。

+ペンツール

クリックで音符を作成、右クリックで音符を削除します。作曲やUST作成をスピーディに行えるモードです。

create

ダブルクリックで歌詞を編集でき、Tabキーで次の音符に移動します。

lyric

ドラッグで音符を上下左右に動かすことができます。右端をドラッグすると長さを変えることができます。
Altを押しながら二つの音符の間をドラッグすることで、音符の境界線を動かすことができます。

resize

Ctrlを押しながらクリック/ドラッグすることで複数の音符を選択することができます。

select

音符を選択した状態で上下キーを押すと半音単位で音階を動かすことができ、同時にCtrlも押すとオクターブ単位で音階を動かすことができます。

move up down

デフォルトでは、音符の位置と長さは16分音符単位でスナップされるようになっています。スナップのオンオフを切り替えるには、上にあるスナップアイコンを押すか、Pキーを押してください。

snap

一括編集とプラグイン

一括編集ツールと従来のプラグインはピアノロール画面の上部にあるメニューから選択できます。

transformer

これらは選択された音符にまとめて(何も選択されていないときはパート全体に)適用されます。

従来のプラグインでは、本家UTAU用のプラグインを限定的なサポートで使うことができます。プラグインを追加するには、.exeなどが入ったフォルダをOpenUtauのPluginsフォルダにコピーしてください。
全てのプラグインが完璧に動作するわけではありません。また、今までプラグインでおこなっていた歌詞の連続音化・CVVC化はトラックのPhonemizerから使用することができます。

legacy

表情の編集

表情の左にある下矢印を押して、編集したい表情を選択します。

select expression

歯車アイコンを押すと、プロジェクト全体の表情設定画面が開きます。

project expressions

クリックで数値を設定し、右クリックでリセットします。

edit expression

VEL (velocity)

UTAUの子音速度にあたります。これは音符/音素の左端からoto.iniの固定範囲で設定した部分までの長さを伸縮します。

vel

VOL (volume)

音符/音素の全体の音量を上げたり下げたりします。

vol

ATK (attack)

音符/音素の開始部分の音量を上げたり下げたりします。

atk

DEC (decay)

音符/音素の終了部分の音量を下げます。

dec

ENG (Resampler Engine)

選択したエンジンがその音素の合成に使用されます。" "が選択された場合、トラックで設定したものを使用します。

eng-setting eng

MOD (modulation)

収録時のピッチのぶれをどれだけフラットにするかの値です。0で完全にフラットになります。

カスタムフラグ (数値のないフラグ)

eフラグなどの数値のないフラグを使用するには、表情の設定からフラグを追加してください。 タイプを「カスタム」、カスタム値を「,e」にすると表情で「フラグなし/eフラグを使う」を選択できるようになります。

flage-setting flage

その他の表情

UTAUのフラグに準じます。

ピッチベンドの編集

ピッチベンドの表示と非表示を切り替えるには、Iキーを押すか、左上のピッチアイコンを押してください。非表示になったピッチベンドは消えるわけではなく、音符に適用されたままになります。

show hide pitchbends

クリックでピッチベンドに新たな点を作り、ドラッグで移動させることができます。

create pitchbend

右クリックでピッチベンドのカーブの形を選択することができます。

pitchbend shape

点の上で右クリックして表示されるメニューから、点を消すことができます。

delete pitchbend

ビブラートの編集

ビブラートの表示と非表示を切り替えるには、Uキーを押すか、左上のビブラートアイコンを押してください。非表示になったビブラートは消えるわけではなく、音符に適用されたままになります。

show hide vibrato

音符の下にあるビブラートアイコンをクリックすることで、ビブラートのオンオフを切り替えることができます。

toggle vibrato

ビブラートの開始位置、フェードインの長さ、深さ、フェードアウトの長さ、周期、位相を変更することができます。

edit vibrato

エンベロープの編集

エンベロープの表示と非表示を切り替えるには、Oキーを押すか、左上のエンベロープアイコンを押してください。非表示になった音素とエンベロープの設定は消えるわけではなく、音符に適用されたままになります。

show hide envelopes

ピンクの線をドラッグすることで、音符の範囲内で音素のタイミングを変更することができます。右クリックでリセットできます。
右クリックを押しながらドラッグをすることで、複数の音素のタイミングをまとめてリセットすることができます。

envelope timing

左下の点をドラッグすることで、エンベロープの開始位置を変更することができます。右クリックでリセットできます。

starting point

左上の点をドラッグすることで、オーバーラップを変更することができます。右クリックでリセットできます。

overlap

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