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6. 読みやすさとアクセシビリティ

MURATA Makoto edited this page Jul 11, 2023 · 30 revisions

6. 読みやすさとアクセシビリティ

木田注: あちこちにちらばめているが、独立した章が必要? 重要性を示すためにも、章として改めてまとめがあったほうがよさそう。

6.1 読解の情報処理モデル

読解の情報処理モデルとして有力なものとして、DRCモデル(the dual-route cascaded model)とトライアングル・モデルがある。これらのモデルは、ディスレクシアの研究にも影響を与えている(ディスレクシアの読字過程の認知モデルに関する考察を参照)。

簡単にまとめると、これらのモデルにおける読解とは以下の処理からなる。

  1. 視覚情報から文字を検出する
  2. 文字から意味を得る
  3. 文字から音韻を得る
  4. 音韻から意味を得る
  5. 意味から音韻を得る
  6. 意味から文字を得る

これらの処理は、互いにからみあって行われる。視覚情報から文字を得て、文字から意味を確定するという単純なモデルではない。人間が文字をひとつずつ読んでいない証拠として、タイポグリセミアがある。

組版が影響する処理は1, 2, 3である。これらの処理を容易にするために、読みやすい組版、アクセシブルな組版が必要となる。

6.2 ???

敏先生「日本語組版の読みやすさ 」 https://github.com/w3c/jlreq-d/issues/12

6.3 組版に関係するアクセシビリティ機能

電子書籍が備えるべきアクセシビリティ機能として列挙されているもののうち、組版に関係するものを以下に示す。

「電子書籍が備えるべきアクセシビリティ」 https://github.com/w3c/jlreq-d/issues/13

  1. 文字の拡大
  2. 文字間の調整
  3. 行間の調整
  4. 読みやすいフォント
  5. 分かち書き
  6. 縦組・横組の変換
  7. 前景色の設定
  8. 背景色の設定
  9. 単語へのルビの付与
  10. ルビと親文字の距離
  11. ルビの色