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キャラクター大賞お祭り化の長短

2013年サンリオキャラクター大賞中間発表が6月7日になされた。この中間発表では、複数ある投票チャネルの中から Web からの得票数のみによる順位ではあるが、予想外 (要出典) の中間発表となっている。

ここ最近キャラクター大賞が流行に乗ってお祭り化してきており、そのお祭り化について思うことはいろいろとあるから適当に長短を書いておこう。長短を述べるときは「長」「短」の順が一般的であるが、最後に「短」を書くと「短」が印象に残りかねないので「短」「長」の順で書いていく。総括として「長」なのか「短」なのかまでは自分で結論を出せていないことを先に断わっておく。

短: 一票の重みがなくなった

いつからだったか忘れたがキャラクター大賞が時代に合わせて Web からでも投票できるようになった。投票の間口を広げる点では素晴らしい試みだとは思うが、投票の公平さがなくなってしまうことは残念である。Web 投票というのは仕組み的にいくらでもインチキができるものであって、他所の Web 投票でも通常は高順位にならないであろう候補にいたずらで大量の票が入っていることが散見される。

サンリオキャラクター大賞でも Web 投票を開始した時は多少の対策をしていたが、十分とは言えなかった (脚注1)。現在のように sanriocharacterranking.com という独自のドメインを取らずに sanriobb.com のドメインで投票システムを動かしていたくらいなので、当時は手探りだったのだろう。少なくとも当初の対策では全く足りず、一晩にして2つの候補が一気に順位を上げるという不自然な観測結果も得られていた (脚注2)。Web 投票を始めてから何年かたったので、今ではインチキ対策が多少は改善しているかもしれない。ただインチキ対策をいくら重ねたところで、インチキの仕方にはいくらでも方法があるので完ぺきではない。

ギフトゲートやピューロランドでの投票では Web 投票のようなインチキはしにくいので、自分はそれらの投票では入魂しているが、Web 投票はまったくもって入魂していない。Web 投票に対する考えは今年に限ったことではなく以前からも同じで、人間様がわざわざ毎日手でポチポチやるようなものではないと考えている。

投票チャネルに対して重みづけをせずに1票を1票とした合算で最終結果が出てしまうので票の重みがなくなっている。

短: 後ろ盾に対する不満

スポンサーというものは重要。キャラクター大賞に限らず、現実の選挙においても。後ろ盾があると後ろ盾がない側から嫉妬の念を持たれることがある。

昨年ではゴーちゃんがそうであった。後ろ盾も実力のうちではあるが、その後ろ盾によって順位を落とされたキャラクターのファンから相当非難されていたことも事実 (要出典)。キャラクター自身には罪はないのに。

自分も同様にゴーちゃんに対してあまりいいイメージを持っていなかった。ゴーちゃんは昨年10位以内に入ったために昨年のクリスマスパレード『星空のHappy Party Christmas』に出演していた。ゴーちゃんが10位でなければチャーミーがパレードに出ることが可能だったろうに、とか、ポジション的にシナモンやプリンの邪魔をしやがって、などと思ったことが何度かあったくらいだ。

テレビでのゴーちゃんは見ていないので知らないが、今年の5月はゴーちゃんがよくピューロランドに来てくれており、バースデーショーやグリーティングでの振る舞いを見る限りではなかなかいいキャラクターだと考えを改めさせられた。

キャラクターの魅力にとって直接は関係のない後ろ盾によってキャラクターが非難されてしまってはキャラクターがかわいそうである。自分もその点については反省の必要あり。

長: ピューロランドと連動するようになった

昨年2012年9月1日にはピューロランドでキャラクター大賞の発表が大規模に行われたらしい。用事があったため行けなかったため伝聞でしかないが。

その前の2011年9月10日にもピューロランドでキャラクター大賞の発表があったが、2012年で聞いたものよりは小規模なものであった。知恵の木で上位10キャラクターが登場して順位を発表した時の様子。

DSC02739

だいぶこじんまりとしたもので、キャラクター大賞よりもメルがピューロランドに初登場ということのほうがインパクトがあったくらいだ。イベント会場だったプリモガーデンの混雑具合もこの程度。手前のサイン机に座っているのはバーコード人間の編集長。

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2011年から2012年で大規模化したこともあり今年2013年はもっと大規模化すると勝手に想像している。5月にはラッピングバスが都内を走ったし、大賞発表となる7月20日はピューロランドの「夢のタイムマシン」の一帯をリニューアルした「サンリオタウン」がオープンされる日でもある。

今ではピューロランドは事実上 "ピューロ" ランドというよりかはサンリオランドなわけで、ピューロランドは本社ともっと密に連携すべきだと思う。ギフトゲートとピューロランドでは客層が違うという話もある (要出典)。そこの溝を埋めてシナジーを出すためにも本社とピューロランドは連携してほしい。連携については2008年からは SMC プレミアムデーなどを開催していたりしており、順次進めて行っているものだとは思うが、より一層の連携を期待している。

長: 企画を通す場

今年のキャラクター大賞のやり方としてキャラクターが公約を表明していることがあげられる。実際の選挙における公約と同様、役に立つものもあればそうでないものもあったりするが。

しかしながらこれらの公約を見てみると、キャラクターを裏で支える人たちの思いが伝わってくるものもある。キャラクターをどのように成長させていきたいかを考えて企画を練っているものと思うが、数ある企画案の大半は上の承認が下りずに立ち消えになっていることだろう。正攻法では何らかの理由によって思いの詰まった企画が通らなかったものの、この公約を使うことで実現することができるのならば活用すべきである。通らなかった、もしくは通らなそうな企画を公約として入れ込んでおき、大賞の結果がこうなってしまったのだからやらないわけにはいかないよね、という理由で上を納得させる。日本企業的ではあるが仕方あるまい。

企画をしている人たちの熱い思いが、下らぬ承認などで消えてしまうことのないことを願う。その熱い思いによるキャラクターの新たな一面も見たい。

所感

中間発表を見て「こんなの真面目に見ても仕方ない」という意見を持つ人もいるが、自分もそれに賛成せざるを得ない。なので、所詮はお祭り、踊らにゃ損だと考えることにしている。ただ、お祭り自体は歓迎だが、単なるお祭りムードは要らない。

統計としてのキャラクター大賞では総票数での順位が最重要視されることだろうが、自分は投票チャネルごとの得票数を重視したい。ギフトゲートとピューロランドの投票はシナモンに入魂で、他のチャネルでもシナモンだけれども適当でいいや。

脚注

  1. 同じIPアドレスから同じ候補に4連続で投票すると、そのIPアドレスとその候補の組がそれ以降無効になるロジックが組まれていた。しかし、同一のIPアドレスからでも複数の候補に交互に入れていけば制限を突破できるし、他人がもしくは自身が別のIPアドレスから投票をすれば無効化も解除されてしまう、といったお粗末なものであった。なぜロジックが分かったかというと、投票サイトを動かしていたサーバで mod_php が一時的に無効になっていたせいで、PHP が処理した結果が GET リクエストで返ってくるのでなく PHP のソースコードがそのまま返ってくるという動作をしていたために PHP のソースが外部から読めていたからだ。データベースのパスワードが PHP に平文で埋め込まれていたりして本当に信じられんわ。
  2. 候補100キャラクターのうち上位20位までのキャラクターを "ランダム" (原文ママ) で9キャラクター抽出し表示する機能があった。ランダムで9キャラクターを選ぶときに使っていた関数が PHP の array_rand であり、その関数の出力をシャッフルせずにそのまま出していた。そのため、"ランダム" と銘打ってあるものの10回程度のサンプリングで順位を推定することができていた。2つの候補が同時に順位を短期間で上げたのは、交互に投票することで多重投票を防ぐ脚注1のロジックが突破されてしまったためだろう。