高品質な TypeScript の型定義用レポジトリ
この README は英語・スペイン語・韓国語・ロシア語・中国語・ポルトガル語・イタリア語でも閲覧できます!
このセクションではレポジトリと公開プロセスの稼働状況を追跡できます。 PR やパッケージに何か不具合がある場合は、これらが役に立つかもしれません。
- 直近のビルドの型チェックと Lint が正常終了したか:
- 次バージョンの TypeScript 上で全パッケージの型チェックと Lint が正常終了したか:
- 1時間以内に全パッケージが npm に公開されているか:
- Definitely Typed 上で typescript-bot がアクティブかどうか:
- 現在の運用基盤のステータス更新
掲載されているもので何かが正常ではなかったり、結果が失敗になっているものがある場合は、 TypeScript コミュニティの Discord サーバーの Definitely Typed のチャンネルまでご連絡ください。
TypeScript ハンドブック(英語)を参照してください。
こちらが推奨される方式です。 例:
npm install --save-dev @types/node
上記のコマンドの後、型はコンパイラにより自動的に認識されるようになります。
モジュールを使用しない場合は、下記のように types
リファレンスを追加する必要があります。
/// <reference types="node" />
詳しくはハンドブックを参照してください。
「foo」という名前の npm モジュール用の型定義は「@types/foo」になります。 パッケージが見つからない場合は TypeSearch で検索してください。
検索しても見つからない場合は、パッケージ内に型定義が含まれているかどうか確認してください。
大抵は package.json
の "types"
フィールドや "typings"
フィールドに指定されています。
もしくは、パッケージ内の各 ".d.ts" ファイルを確認し、 /// <reference path="" />
を使って手動でインクルードしてください。
古いバージョンの TypeScript
@types
パッケージには、サポートする TypeScript のバージョンを明示的に指定するタグがあるため、多くの場合はサポート期間外のバージョン用のパッケージでも入手できます。
たとえば、 npm dist-tags @types/react
を実行すると、 TypeScript 2.5 なら [email protected] の、 TypeScript 2.6 や 2.7 なら [email protected] の型定義がそれぞれ利用できることが確認できます。
タグ | バージョン |
---|---|
latest | 16.9.23 |
ts2.0 | 15.0.1 |
... | ... |
ts2.5 | 16.0.36 |
ts2.6 | 16.4.7 |
ts2.7 | 16.4.7 |
... | ... |
- このレポジトリの
master
ブランチから手動でダウンロードして、開発しているプロジェクトに配置してください。 Typings(Typings は非推奨になったので、他の方式を使用すること)NuGet(NuGet 上の DefinitelyTyped の公開は終了したので、他の方式を使用すること)
手動でリファレンスを追加する必要があります。
Definitely Typed は、あなたのようなユーザーによるコントリビュート(貢献)のおかげで成り立っています!
あなたの改善を世界と共有する前に、typename.d.ts
ファイルをプロジェクトに作成し、そのエクスポートを記入することで、型を自分で使用してみてください:
declare module "libname" {
// ここに型を記述
export function helloWorldMessage(): string
}
変更を検証するために、node_modules/@types/foo/index.d.ts
内で型を直接編集して変更を確認し、その後、以下の手順でこのリポジトリに変更を持ち込むことができます。
または、モジュール拡張を使用して、DT モジュールから既存の型を拡張するか、上記の declare module
テクニックを使用して node_modules
内のバージョンを上書きすることもできます。
tsconfig.json
に以下を追加してください:
"baseUrl": "types",
"typeRoots": ["types"],
types/foo/index.d.ts
を作成し、モジュール "foo" の宣言を含めます。
これで、コード内から "foo"
をインポートでき、それは新しい型定義にルーティングされるはずです。
その後、型定義が実行時の動作と一致していることを確認するためにコードをビルドし、実行してください。
実際のコードで定義をテストしたら、PRを作成し、その後 既存のパッケージを編集する手順または 新しいパッケージを作成する手順に従ってください。
変更・新規作成したパッケージを試し終えたら、 Definitely Typed で共有しましょう。
まず、このレポジトリをフォークし、 node をインストールし、 npm install
を実行します。
DefinitelyTyped への大量の PR を全てセルフサービス方式で処理するために bot を導入しています。詳しい方法と理由についてはこちら(英語)で確認できます。下図は DefinitelyTyped への PR のライフサイクルを簡単に示したものです。
通常通りにリポジトリ全体をクローンすることもできますが、それは大きく、大量の型パッケージのディレクトリを含んでいます。
通常通りにリポジトリ全体をクローンすることもできますが、それは大きく、大量の型パッケージのディレクトリを含んでいます。これにはクローンにかなりの時間がかかることがあり、不要なほど取り扱いにくくなるかもしれません。
自分に関連する型パッケージのみを含む、より管理しやすいクローンを作成するには、gitの sparse-checkout
、--filter
、および --depth
の機能を使用できます。これにより、クローン時間が短縮され、gitのパフォーマンスが向上します。
⚠️ これには最小限のgitバージョン2.27.0が必要ですが、これはほとんどのマシンのデフォルトよりも新しいバージョンです。より複雑な手順が古いバージョンで利用可能ですが、このガイドではカバーされていません。
git clone --sparse --filter=blob:none --depth=1 <forkedUrl>
--sparse
はスパースチェックアウトファイルを初期化し、ワーキングディレクトリがリポジトリのルートにあるファイルのみで開始されます。--filter=blob:none
はファイルを除外し、必要に応じてそれらを取得します。--depth=1
はコミット履歴を切り詰めることでクローン速度をさらに向上させますが、ここでまとめられているように問題を引き起こす可能性があります。
git sparse-checkout add types/<type> types/<dependency-type> ...
cd types/<編集したいパッケージ名>
を実行。- 変更を加える。テストを編集するのも忘れずに行う。 破壊的な変更を加えるときは、必ずメジャーバージョンを更新する。
npm test <テストしたいパッケージ名>
を実行。
既存のパッケージを編集する PR を作成すると、 dt-bot
が今までの型定義作者に@メンションを送ります。
もしメンションが自動でつかなかった場合は、 PR のコメントにてあなたがメンションを送ってください。
もし、あなたがライブラリの作者で、そのライブラリが TypeScript で書かれている場合は、 Definitely Typed で型定義を公開するのではなく、ライブラリのパッケージ自体に自動生成された型定義ファイルをバンドルしてください。
npm のパッケージに型定義を追加する場合は、パッケージと同名でディレクトリを作成してください。
npm 上にないパッケージの型定義を追加したい場合は、その名前が npm 上のパッケージを競合しないか確認してください。
(npm info <my-package>
コマンドで、 <my-package>
パッケージが存在するかどうか確認できます。)
型定義パッケージは次のような構造にする必要があります:
ファイル | 用途 |
---|---|
index.d.ts |
型定義が含まれる。 |
<パッケージ名>-tests.ts |
型定義をテストするサンプルコードが含まれる。このコードは実行はされませんが、型チェックはされます。 |
tsconfig.json |
パッケージ内で tsc を実行するのに必要。 |
tslint.json |
Lint を有効にする。 |
これらのファイルを生成するには、 npm 5.2.0 以上では npx dts-gen --dt --name <パッケージ名> --template module
、それより古い環境では npm install -g dts-gen
と dts-gen --dt --name <パッケージ名> --template module
を実行してください。
dts-gen の全オプションはこちらで確認できます。
index.d.ts
の他にも .d.ts
ファイルがある場合は、それらが index.d.ts
かテストコードのいずれかにおいて参照されているかどうか確認してください。
Definitely Typed のメンバーは常に新しい PR をチェックしていますが、他の PR の数によっては対応が遅れる場合があることをご了承ください。
base64-js を、パッケージのサンプルとして参考にするのがよいでしょう。
パッケージに型定義がバンドルされている場合、混乱を避けるために Definitely Typed 側の型定義は削除します。
pnpm run not-needed -- <typingsPackageName> <asOfVersion> [<libraryName>]
を実行するとパッケージを削除できます。.
<typingsPackageName>
: 削除したいディレクトリ名。<asOfVersion>
:@types/<typingsPackageName>
に対してスタブ(stub)を公開したいバージョン。現在公開中のバージョンより新しく、かつ npm 上の<libraryName>
のバージョンとあわせる必要があります。<libraryName>
: Definitely Typed 側の型定義の代わりとなる npm のパッケージ名。基本的に<typingsPackageName>
と一致し、その場合は省略できます。
削除されたパッケージを参照していた、他の Definitely Typed 上のパッケージは全て、ライブラリにバンドルされている型定義を参照するように更新する必要があります。
pnpm run test-all
を実行した際のエラーを参照することで、更新が必要なライブラリのリストが確認できます。
エラーを修正するには、 package.json
を追加し、 "dependencies": { "<libraryName>": "x.y.z" }
と記述します。
たとえば下記のようになります:
{
"private": true,
"dependencies": {
"<libraryName>": "^2.6.0"
}
}
<libraryName>
に依存するモジュールに package.json
を追加する場合は、 DefinitelyTyped-tools の allowedPackageJsonDependencies.txt に <libraryName>
を追加する PR も併せて作成する必要があります。
あるパッケージがDefinitely Typedに登録されたことがない場合、notNeededPackages.json
に追加する必要はありません。
変更内容をテストするには、npm test <テストするパッケージ>
を実行します。ここで <テストするパッケージ>
はあなたのパッケージの名前です。
このスクリプトは dtslint を使用して、 dts ファイルに対し TypeScript コンパイラを実行しています。
すべての変更が準備できたら、npm run test-all
を使用して、変更内容が他のモジュールにどのように影響するかを確認できます。
もし、npmパッケージの型定義を追加する場合、同じ名前のディレクトリを作成してください。
もし、型定義を追加するパッケージがnpmに存在しない場合、選択する名前がnpmのパッケージ名と競合しないことを確認してください。
(npm info <my-package>
を使用して <my-package>
パッケージの存在を確認できます。)
npmに存在しないパッケージが既存のnpmパッケージと競合する場合、名前の末尾に -browser
を追加して <my-package>-browser
を取得してみてください。
パッケージには <パッケージ名>-tests.ts
が必要です。このファイルは、ファイル内でインポートしている他の *.ts
とあわせて、テスト用のファイルになります。
モジュールのフォルダにテスト用ファイルが見当たらない場合は、 <パッケージ名>-tests.ts
を作成してください。
これらのファイルは、 @types/<パッケージ名>
で取得される *.d.ts
ファイルからエクスポートされた API を検証するのに使われます。
*.d.ts
ファイルを変更した場合は、対応する *.ts
ファイルを変更して API がどのように使われるかを示し、他者が意図せずあなたのコードを破壊しないようにします。
下記は、 .d.ts
内の関数に新しい引数を追加する変更の例です:
index.d.ts
:
- export function twoslash(body: string): string
+ export function twoslash(body: string, config?: { version: string }): string
<パッケージ名>-tests.ts
:
import {twoslash} from "./"
// $ExpectType string
const result = twoslash("//")
+ // オプションの引数に対応
+ const resultWithOptions = twoslash("//", { version: "3.7" })
+ // 引数が正しくないとき
+ // @ts-expect-error
+ const resultWithOptions = twoslash("//", { })
もしどこからテストコードを書き始めればよいかわからないときは、そのモジュールの README に書かれてるサンプルをテストするコードから始めるのがよいでしょう。
レポジトリのルートで npm test <テストしたいパッケージ名>
を実行すると、このコマンドはファイルが変更された状態でテストを実行するので、変更を検証することができます。
式が与えられた型であるか確認するには $ExpectType
を、コンパイルエラーになるかを確認するには @ts-expect-error
をそれぞれ使います。 例:
// $ExpectType void
f(1);
// @ts-expect-error
f("one");
詳しくは、 dtslint の README を参照してください。
リンターの設定ファイルである tslint.json
は { "extends": "@definitelytyped/dtslint/dt.json" }
を含むべきであり、追加のルールは含まれていてはいけません。
何らかの理由で特定のルールを無効にする必要がある場合は、その特定の行に対して無効にしてください。ルール全体を無効にしないでください。無効にすることが確認可能であるようにするためです。(いくつかの既存のリント設定には追加の内容が含まれていることがあるが、新しい作業ではこれらは発生しないべきです。)
Definitely Typed はリントに eslint を使用するよう切り替えています。 tslint とは異なり、リンティングを有効にするための設定ファイルは不要です。 tslint と同様に、特定のルールは特定の行に対してのみ無効にするべきです:
// eslint-disable-next-line no-const-enum
const enum Const { One }
const enum Enum { Two } // eslint-disable-line no-const-enum
.eslintrc.jsonを使用してルールを無効にすることはできますが、新しいパッケージでは使用しないでください。
tsconfig.json
は noImplicitAny
、noImplicitThis
、strictNullChecks
、および strictFunctionTypes
が true
に設定されているべきです。
tsconfig.json
を編集して新しいテストファイルを追加したり、 "target": "es6"
(非同期関数に必要)を追加したり、 "lib"
に追加したり、 "jsx"
コンパイラオプションを追加したりすることができます。
要約すると、tsconfig.json
で esModuleInterop
と allowSyntheticDefaultImports
は 許可されていません。
これらのオプションは、CJSエクスポートのデフォルトインポートを書くことを可能にし、Nodeおよび一部のJSバンドラーにおけるCJSとESモジュールの組み込みの相互運用性をモデル化します:
// component.d.ts declare class Component {} // CJS export, JSでの `module.exports = Component` をモデル化 export = Component; // index.d.ts // ESMデフォルトインポート、'esModuleInterop'または'allowSyntheticDefaultExports'のみ許可されています import Component from "./component";
index.d.ts
のインポートのコンパイル時の有効性は、ユーザーが継承しないコンパイル設定に依存しているため、DefinitelyTypedでこのパターンを使用すると、ユーザーに自分自身のコンパイル設定を変更させることが必要になり、それがランタイム用に正しくないかもしれません。代わりに、広範な、設定に依存しない互換性を確保するために、CJSエクスポート用のCJSインポートを書く必要があります:// index.d.ts // CJSインポート、JSでの `const Component = require("./component")` をモデル化 import Component = require("./component");
通常、これは必要ありません。
DefinitelyTypedのパッケージパブリッシャーは、Definitely Typedの外部に依存しないパッケージ用に package.json
を作成します。
package.json
は、他の @types
パッケージでない依存関係を指定するために含めることができます。
Pikadayが良い例です。
独自の package.json
を書く場合でも、依存関係のみを指定できます。 "description"
などの他のフィールドは許可されていません。
また、依存関係を 許可されたパッケージのリスト に追加する必要があります。
このリストは人間によって更新され、@types
パッケージが悪意のあるパッケージに依存しないようにする機会を提供します。
まれなケースでは、@types
パッケージが削除され、ソースパッケージによって提供される型に置き換えられ、かつ古い削除された @types
パッケージに依存する必要がある場合、@types
パッケージへの依存関係を追加することができます。
許可されたパッケージのリストに追加する際に、人間のメンテナーが何が起こっているかを理解できるように説明することを忘れないでください。
独自の package.json を作成する第二の理由は、ESモジュールを指定することです。
実装パッケージがESMを使用し、 "type": "module"
を指定している場合、同じオプションを持つ package.json を追加する必要があります:
{
"private": true,
"type": "module"
}
これは、実装パッケージのpackage.jsonにexports
がある場合にも適用される。
もしファイルが index.d.ts
でテストされていないし、参照されていない場合、それを OTHER_FILES.txt
というファイルに追加してください。このファイルは、1行に1つのファイルを含む、型定義パッケージに含める必要のある他のファイルのリストです。
- まず、ハンドブックのアドバイスに従ってください。
- フォーマット: 4つのスペースを使用してください。このリポジトリではPrettierが設定されているため、
pnpm run prettier -- --write 'path/to/package/**/*.ts'
を実行してフォーマットを適用できます。アサーションを使用する場合、フォーマットから除外するために// prettier-ignore
を追加して、フォーマットの対象外としてマークすることができます:// prettier-ignore // @ts-expect-error const incompleteThemeColorModes: Theme = { colors: { modes: { papaya: {
function sum(nums: number[]): number
: パラメータを変更しない場合、ReadonlyArray
を使用してください。interface Foo { new(): Foo; }
: これは new できるオブジェクトの型を定義しています。おそらくdeclare class Foo { constructor(); }
を使用したいです。const Class: { new(): IClass; }
: new できる定数の代わりにクラス宣言class Class { constructor(); }
を使用することをお勧めします。getMeAT<T>(): T
: タイプパラメータがどのパラメータの型にも現れない場合、実際にはジェネリック関数ではなく、偽装された型アサーションがあります。 実際の型アサーションを使用することをお勧めします。例:getMeAT() as number
。 タイプパラメータが受け入れられる例:function id<T>(value: T): T;
。 タイプパラメータが受け入れられない例:function parseJson<T>(json: string): T;
。 例外:new Map<string, number>()
は問題ありません。- 型
Function
とObject
を使用するのはほとんどの場合良いアイデアではありません。99%の場合、より具体的な型を指定できます。関数の場合は (x: number) => number など、オブジェクトの場合は{ x: number, y: number }
を指定できます。型について全く確実な情報がない場合は、any
を選択すべきです。型について唯一知られている情報が「何らかのオブジェクトである」という場合は、型object
を使用し、Object
や{ [key: string]: any }
を使用しないでください。 var foo: string | any
:any
がユニオン型で使用される場合、結果の型は依然としてany
です。そのため、この型注釈のstring
部分は有用に見えるかもしれませんが、実際には単にany
を使用するよりも追加の型チェックを提供しません。 意図に応じて、受け入れ可能な代替手段はany
、string
、またはstring | object
などが考えられます。
TL;DR:
.github/CODEOWNERS
を変更しないで、常にindex.d.ts
ヘッダー内のオーナーリストを変更してください
DT には「定義オーナー」というコンセプトがあり、特定のモジュールの型の品質を維持したいと考える人々がいます。
- 自分自身をリストに追加すると、誰かがそのパッケージに関するプルリクエストまたは問題を作成したときに通知を受けることができます(GitHub ユーザー名を介して)。
- あなたのプルリクエストのレビューは、このリポジトリを管理するボットにとって重要度が高くなります。
- DT メンテナーは、安定したエコシステムを確保するために、定義オーナーに信頼を置いていますので、軽率に自分を追加しないでください。
自分自身を定義オーナーとして追加するには:
- 自分の名前を行の末尾に追加します。例:
// Definitions by: Alice <https://github.com/alice>, Bob <https://github.com/bob>
。 - または、複数の人がいる場合、複数行にすることもできます。
// Definitions by: Alice <https://github.com/alice> // Bob <https://github.com/bob> // Steve <https://github.com/steve> // John <https://github.com/john>
型定義のオーナーのリストが、週に1回 .github/CODEOWNERS に同期されます。このファイルが私たちの信頼の源になります。
Definitely TypedはGitHubで最もアクティブなリポジトリの1つです。このプロジェクトがどのようにして生まれたのかを知っているかもしれません。Definitely Typedの歴史が存在し、@johnnyreillyがまとめました。これは、Definitely Typedの初期の日々から始まり、@borisyankovによって作成されたリポジトリから始まり、TypeScriptエコシステムの重要な部分となるまでの物語を語っています。Definitely Typedの物語はこちらで読むことができます。
DefinitelyTyped-tools が、master
ブランチの内容を自動的に、 npm の @types
スコープに公開してくれています。
一概には言えませんが、ほとんどの PR は1週間以内にマージされます。 モジュールの作者によりマージされることもあり、その場合はかなり早く処理されます。 大まかには次のようにいえるでしょう。
モジュールの型定義のみの変更で、対応するテストもきちんと変更されている PR は早くマージされる
通例、型定義ファイルのヘッダーに載っている著者が承認した PR はより早くマージされます。新しい型定義の PR は、 DefinitelyTyped のメンテナーからのレビューも必要になるので時間がかかります。各 PR は TypeScript や DefinitelyTyped のチームメンバーがマージ前にレビューします。人為的要因で遅れが発生する場合があるので、しばらくお待ちください。メンテナーがオープンな PR を処理している間は、 New Pull Request Status Board で進捗を確認できます。
非常に人気のあるモジュール、例えばNode/Express/Jestなど、npmで週に何百万回もダウンロードされているモジュールに変更を加える場合、貢献の要件は少し厳しめです。 これらのプロジェクトへの変更は、生態系全体に大きな影響を及ぼす可能性があり、そのため、これらの変更は非常に注意深く扱われます。 これらのモジュールには、DTメンテナーからの承認と、モジュールの所有者からの熱心なサポートの両方が必要です。これをパスするためのハードルはかなり高く、しばしばPRが進展しないことがあります。PRに対するチャンピオンがいないためです。 誰もコミットしていないと感じる場合、PRの焦点を小さくするように努力してみてください。
npm パッケージは数分で更新されます。もし1時間以上かかっている場合は、 TypeScript コミュニティの Discord サーバーの Definitely Typed のチャンネル に PR 番号を連絡してください。当番のメンテナーが適切なチームメンバーに調査を依頼します。
参照しているモジュールが外部モジュールの場合(export
を使っている場合)は、インポートしてください。
参照しているモジュールがアンビエント モジュールの場合(declare module
を使っているか、グローバルに宣言している場合)は、 <reference types="" />
を使用してください。
tslint.json
が無かったり、 tsconfig.json
から "noImplicitAny": true
や "noImplicitThis": true
、 "strictNullChecks": true
が抜けたりしているパッケージがあります。
それらは、私たちがまだ把握しきれていない不備です。修正する PR の作成をぜひお願いします。
いいえ、できません。以前、DTのコードフォーマットを一貫させる試みを行いましたが、リポジトリの高い活動度のために行き詰まりました。フォーマット設定は .editorconfig を介して提供されています。これらはあくまでエディタ内のツールのためのものであり、設定が競合することはなく、変更する予定もありません。また、リポジトリ内で特定のスタイルを強制する予定もありません。貢献のハードルを低く保ちたいと考えています。
現在リクエストされている型定義はこちらです。
その型がウェブ標準の一部であれば、 TSJS-lib-generator に対してコントリビュートしてください。コントリビュートした内容が、デフォルトの lib.dom.d.ts
に反映されます。
ソースのJavaScriptコードがまったくない場合、たとえばヘルパータイプや仕様のための型を作成している場合、それらの型はDefinitely Typedではなく、自分自身で公開すべきです。
なぜなら、@types
パッケージは既存のJavaScriptコードに対する型を提供することを意図しており、直接インポートされることを想定していないからです。
つまり、import type { ... } from "@types/foo"
のように使用されるDefinitely Typedパッケージを作成すべきではありません。
また、foo
がインストールされていない場合にimport type { ... } from "foo"
を書くことも期待されていません。
これは、ブラウザ専用のJavaScriptライブラリやNode、Bunなどの環境全体の型を提供する場合とは異なります。
そこでは、型は暗黙的にまたは/// <references types="foo" />
を使用して解決されます。
chai-http などのいくつかのパッケージでは関数をエクスポートしています。
このモジュールを ES6 方式の import * as foo from "foo";
でインポートすると次のようなエラーになります。
error TS2497: Module 'foo' resolves to a non-module entity and cannot be imported using this construct
このエラーは、同じ名前の空の名前空間を関数の宣言と一緒におくことで抑制できますが、この慣例は避けるべきです。 この件についてはよく Stack Overflow の回答が引用されています。
import foo = require("foo");
構文を使ってモジュールをインポートするほうが適切でしょう。
それでもなお import foo from "foo";
のようなデフォルトインポートを使いたい場合は、2つ選択肢があります:
- モジュールの実行環境で非 ECMAScript モジュール向けの相互運用体系が整っている場合、つまりデフォルトインポートがあなたの環境( Webpack や SystemJS 、 esm など)で動作する場合は、
--allowSyntheticDefaultImports
コンパイラー オプションが使用できます。 - TypeScript 側に非 ECMAScript の対応をさせたい場合は、
--esModuleInterop
コンパイラー オプションが使用できます( TypeScript 2.7 以降)。
1つ前の回答の繰り返しになりますが、 --allowSyntheticDefaultImports
または --esModuleInterop
コンパイラー オプションを確認してください。
型定義が正確に記述されているときは変更しないでください。
npm パッケージでは、モジュールを node -p 'require("foo")'
でインポートできるときは export =
が、 node -p 'require("foo").default'
でインポートできるときは export default
がそれぞれ正しい表記です。
その場合は、型定義ファイルのヘッダーの最後の行(// Definitions: https://github.com/DefinitelyTyped/DefinitelyTyped
の次行)に、 // Minimum TypeScript Version: 3.3
といったコメントを追加してください。
なお、たとえば「3.7 以上」用と「3.6 以下」用の型定義をそれぞれ同時に管理する必要がある場合は、 typesVersions
機能を使用することになります。
この機能の詳しい説明は TypeScript 公式ドキュメントを確認してください。
以下に、簡易的な例を示します:
-
package.json
をパッケージに追加し、次の内容を記述する:{ "private": true, "types": "index", "typesVersions": { "<=3.6": { "*": ["ts3.6/*"] } } }
-
型定義のディレクトリ内に、
typesVersions
に指定したサブディレクトリ(上の例ではts3.6/
)を作成する。ts3.6/
が TypeScript 3.6 以下用のディレクトリになるので、既存の型定義とテストをそこにコピーする。型定義ファイルのヘッダーは
index.d.ts
のみにあればよいので、ts3.6/index.d.ts
からは削除する。 -
ts3.6/tsconfig.json
のbaseUrl
・typeRoots
オプションに正しいパスを指定する。次のような値になるはずです:{ "compilerOptions": { "baseUrl": "../../", "typeRoots": ["../../"] } }
-
パッケージのルートに戻り、使用したい TypeScript 3.7 の機能を追加する。 これで、パッケージが使用されるときは、 TypeScript 3.6 以下の場合は
ts3.6/index.d.ts
を、 TypeScript 3.7 以上の場合はindex.d.ts
をそれぞれ読みにいくようになります。bluebird モジュールを参考にしてください。
それは TSJS-Lib-Generator に含めるものかもしれないので、そちらの方針を確認してください。
該当するウェブ標準の仕様がまだ草稿段階なら、このレポジトリに含められます。
型定義パッケージ名は dom-
から始まるようにし、型定義ヘッダーの "Project" リンクに仕様書へのリンクを張ってください。
仕様書が草稿から脱すると、パッケージは Definitely Typed から削除され、対応する @types
パッケージは非推奨となります。
注意: このセクションを読むにはセマンティック バージョニングの知識が必要です。
Definitely Typed の各パッケージは npm に公開される際にバージョン番号が付されます。
DefinitelyTyped-tools (@types
パッケージを npm に公開するツール)は、パッケージの index.d.ts
の1行目に載っている メジャー.マイナー
バージョン番号を使って、型定義パッケージのバージョンを付けます。
たとえば、下記は執筆時点(訳注: 英語版執筆当時)の Node の型定義(バージョン 10.12.x
用)の最初の数行です:
// Type definitions for Node.js 10.12
// Project: https://nodejs.org/
// Definitions by: Microsoft TypeScript <https://github.com/Microsoft>
// Definitely Typed <https://github.com/DefinitelyTyped>
// Alberto Schiabel <https://github.com/jkomyno>
1行目の終わりが 10.12
なので、 @types/node
パッケージの npm でのバージョン番号も 10.12.x
になります。
index.d.ts
の1行目には メジャー.マイナー
バージョンのみ(例: 10.12
)を含めます。パッチバージョンは含めないでください(10.12.4
のようにはしない)。
これは、メジャーバージョンとマイナーバージョンの番号のみを、ライブラリ本体と型定義パッケージで揃えるためです。
型定義パッケージのパッチバージョン番号(10.12.0
なら .0
の部分)は、 Definitely Typed 側で0に初期化され、対応するライブラリの同じメジャー・マイナーバージョン用の @types/node
パッケージが npm に公開されるたびに増えていきます。
ときどき、型定義パッケージとライブラリ本体のバージョンが揃わなくなることがあります。 考えられる原因を、ライブラリ使用者にとって不便に思う順に下記に列挙します(訳注: 一番困るものが一番下)。 一番下のみが一般的に問題とされます。
- 先述した通り、型定義パッケージのパッチバージョンはライブラリ本体とは無関係です。 これにより Definitely Typed 側で、同じメジャー・マイナーバージョン用の型定義を安全に更新することができます。
- パッケージを新機能で更新したときは、ライブラリ本体のバージョンと合うように、型定義パッケージのバージョン番号を更新してください。
JavaScript のパッケージとそれぞれの
@types
パッケージのバージョンが一致することがユーザー側で把握されていれば、npm update
は基本的に正常に動作します。 - 型定義パッケージの更新がライブラリ本体の更新から遅れることはよくあります。これは、ライブラリに新しい機能がリリースされた際に Definitely Typed を更新しているのが、メンテナーではなくライブラリ使用者である場合も多いためです。 そのため、面倒見の良いコミュニティメンバーが、新しいリリース用に型定義を更新する PR を送ってくれるまで、数日、数週間、場合によって数か月かかる場合があります。 もしこれによってお困りでしたら、「世の中に見たいと思う変化にあなたがなって」あなたがその面倒見の良いコミュニティメンバーになるのはいかがでしょうか?
❗ ライブラリの型定義を更新する際は、 index.d.ts
の1行目の メジャー.マイナー
バージョンを対象のライブラリのバージョンに必ず合わせてください! ❗
セマンティック バージョニングでは、破壊的な変更を行なった際に、必ずメジャーバージョン番号を増やすように定められています。
たとえば、あるライブラリがバージョン 3.5.8
をリリースした後、 public にエクスポートしていた関数を削除した場合、次のリリースではバージョン 4.0.0
に上げなければなりません。
そして、ライブラリがバージョン 4.0.0
をリリースしたら、 Definitely Typed 側の型定義パッケージも同様に、ライブラリ API への破壊的な変更を含んだ 4.0.0
に更新する必要があります。
ほとんどのライブラリには、破壊的な変更を含んだ次のバージョンにすぐ乗り換えない使用者が多くいます。これにはそのライブラリに依存している他のパッケージのメンテナーも含まれ、彼らが新しいバージョンにあわせて自分たちのコードを書き直すには数か月かかることもあります。 その間は、古いバージョンを使用しているライブラリ使用者のために、そのバージョンの型定義の更新を行う必要があるかもしれません。
もし古いバージョンの型定義も更新し続けたい場合は、現在のバージョン(直に「古い」バージョンとなる方)用に新しいサブフォルダー(例: /v2/
)を作成し、現在のバージョンのファイルをコピーしてください。
ルートフォルダーは必ず最新の(「新しい」)バージョンの型定義が含まれるようになるので、古いバージョン用のサブフォルダー内のファイルにおいて、きちんと相対パスがルートフォルダーではなくサブフォルダーに向くように変更する必要があります。
tsconfig.json
とtslint.json
内の相対パスを更新する。- テストが意図したバージョンで実行されるように、パスの変換ルールを追加する。
たとえば、 history
ライブラリはバージョン 2.x
から 3.x
の間で破壊的な変更を行いました。
多くのユーザーがなお古いバージョン 2.x
系を使用していたので、バージョン 3.x
系の型定義に更新したかったメンテナーは v2
フォルダーを作成し、そこに古いバージョン用の型定義を含めるようにしました。
下記は、執筆時点(訳注: 英語版執筆当時)の history モジュールの v2 の tsconfig.json
の大まかな内容です:
{
"compilerOptions": {
"baseUrl": "../../",
"typeRoots": ["../../"],
"paths": {
"history": [ "history/v2" ]
}
},
"files": [
"index.d.ts",
"history-tests.ts"
]
}
あるライブラリの新しいバージョンに、 Definitely Typed 内の他のパッケージが対応していない場合は、古いバージョンへのパス変換(path mapping)を追加する必要があります。 古いバージョンに対応していないパッケージにさらに依存しているパッケージに対しても、再帰的に行う必要があります。
たとえば、 browser-sync
は micromatch@2
に依存しているため、 browser-sync の tsconfig.json
には "micromatch": [ "micromatch/v2" ]
というパス変換が追加されています。
さらに、 browser-sync
に依存している browser-sync-webpack-plugin
でも、 browser-sync
が最新版に更新されるまでの間、 tsconfig.json
の中で同様のパス変換("micromatch": [ "micromatch/v2" ]
)を行う必要があります。
/// <reference types=".." />
についてはパス変換でうまく動作しないため、依存モジュールは import
を使う必要があります。
TypeScript ハンドブックには、型定義を書くにあたっての一般的な情報がとてもよくまとめられており、また object をグローバル スコープで使えるようにしながら ES6 方式のモジュール構文を使って型定義を作成している型定義ファイルの例も掲載されています。この手法は実際に big.js
の型定義で使われています。このモジュールはウェブページでは <script>
タグでグローバルに読み込むことができ、 require
や ES6 方式の import
でインポートすることもできます。
型定義ファイルがグローバルにも、インポートされたモジュールとしても使用できるかをテストするには、次のようにします。まず test
フォルダを作成し、そこに YourLibraryName-global.test.ts
と YourLibraryName-module.test.ts
の2つのファイルを用意します。 global テストファイルでは、ウェブページ上でスクリプトとして読み込まれ、ライブラリがグローバル スコープで使用可能になるようにテストします — このとき、インポート構文は使用してはいけません。 module テストファイルでは、 import
構文などを使用し、モジュールとしてインポートする方法に沿ってテストします。 tsconfig.json
ファイル内で files
プロパティを指定している場合は、両方をテストファイルを含めるのを忘れないでください。 big.js
の型定義での実際のテストファイルも参考にしてください。
両方のテストファイルで、型定義に対する完全なテストを行う必要はありません — global テストファイルではグローバルな要素にアクセスできるかのみをテストし、 module テストファイルで型定義の完全なテストを行う(またはその逆パターン)のでもかまいません。
スコープ付きパッケージ「@foo/bar
」の型定義は、 types/foo__bar
の中に含めてください(注: アンダーバー2個です)。
dts-gen
をスコープ付きパッケージの初期生成に使用した場合、生成された tsconfig.json
の paths
プロパティを、スコープ付きパッケージを正しく参照できるように手動で修正する必要があります:
{
"paths": {
"@foo/*": ["foo__*"]
}
}
このプロジェクトは MIT License でライセンスされています。
型定義ファイルの著作権は、各定義ファイルの冒頭に掲載されているコントリビューターそれぞれに帰属します。