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Update 2019-10-14-SF創作講座梗概barryclark#4.md
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Shitimeat authored Nov 2, 2019
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二十年前の私の記憶。

閑静な住宅地の一角にある白塗りの一軒家の裏口に、これから家族五人を惨殺する筈の男が潜んでいた
頭に取り付けられた非侵襲式の脳活動計測デバイスによって、記録されたニューロンの発火から、視覚パターンがリアルタイムで映像化され、装着中のゴーグルに送られてくる。映像に合わせてイヤーピースが振動し、音が再現される

ゴーグル越しに二十年前の一家団らんを見ている私は、実際には脳圏科学捜査院、通称「脳捜研」の一室に居た。「脳捜研」の<記憶塑像捜査>に協力し、家族を惨殺した悪魔を裁く。私の家族は二十年前の八月三十一日に惨殺され、未だ捕まらない犯人の手がかりを得るために、凶悪性の高い事件・特殊犯罪においてより多くの科学的な物証を得る目的で容疑者や事件関係者の記憶を捜査する<記憶塑像捜査>に、私は度々協力してきた。何度も何度も家族が殺された晩の追体験をして、家族は予定調和に殺された。私が過去を思い出すという行為を通じて、発火したニューロンのパターンが私の記憶を映像化し、再生デバイスを頭に装着すれば、誰でも猟奇事件の被害者になれたし、殺人者にもなれた。

男がこれから襲撃する宅内では、私が夕食の準備をしている。
夏休みの宿題が終わらなかった小学生の弟が、母に怒られながら食卓で絵日記を書いている。
居間では父が三歳になったばかりの末弟をあやしている。
祖母は勝手口の近くで涼んでいた。
夕餉の香りが食卓に広がり、そろそろ夕食時分というタイミングで、裏口の扉は勢いよく蹴破られる。

でも今は誰も居ない
次の瞬間

二十年前の八月三十一日。
私の記憶が確かならば、この日血に飢えた殺人鬼が、私の家族を惨殺することになっている。
体液、悲鳴、血。

これは二十年前の私の記憶だ
家族の絶叫がこだまして、ぶつかり合い、私の日常を切り裂いていく

頭に取り付けられた非侵襲式の脳活動計測デバイスによって、記録されたニューロンの発火から、視覚パターンがリアルタイムで映像化され、1/24秒の遅延もなく、装着中のゴーグルに送られてくる。映像に合わせてイヤーピースが振動し、音を再現する
私の家族が予定調和に殺されていく

私は今、二十年前の一家団らんを見ていたが、
実際には脳圏科学捜査院、通称「脳捜研」の一室に居た。
「脳捜研」の<記憶塑像捜査>の真っ最中であった。
獣のようなにおい。
男が私に近づく。
体温が感じられるほどの距離で男の体臭を感じる。

―――おねがい、子供たちには

そう言い残して母は一撃で屠られる。

私はそいつの顔を見ようとした。
これほど近くに居るのに、男の容貌が分からない。
まるで薄靄がかかっているかのように、すりガラスの向こう側の人を見ているかのように、男の特徴がつかめない。

――――――――――――――――書きかけ。出張しながら書くのでポストとして一時あげる。

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